膵臓と腰痛の関係

皆さんこんにちは!

吹田市片山町の整体院、うえむら整体院の上村です。

今日も内臓と腰痛の関係についてお話していきます。

連続して内臓と腰痛の関係をお話していますが、ついてこれているでしょうか?

前回のブログもおさらいしてから、本日の内容も読んでみてくださいね。

今日は膵臓と腰痛の関係について解説します。

膵臓って腰に痛みが出すの?と考えてらっしゃる方が多いのではないでしょうか?

確かに主な症状(90%近く)としては「みぞおちから左脇腹の痛み」つまり腹痛が多くみられます。

ですが、それと同時に15%くらいの人が膵臓疾患によって背部や腰部に痛みを感じています。

今回はそんな膵臓の問題が引き起こす、背部痛や腰痛について解説します。

膵臓とは?

あまり聞きなじみのない膵臓ですが、人体にとって肝臓や腎臓、心臓と引けを取らないくらい大切な臓器です。

ここでは、そんな膵臓について簡単に解説します。

膵臓の位置と痛みの位置

膵臓とは、胃の裏側にある腹膜後臓器(内臓を包んでいる腹膜の外側にある臓器)です。

内臓のなかでもかなり後ろの方にいちしているので、膵臓に炎症が起こるとまれに背部や腰部に痛みを発生させることがあります。

胃の裏にあることから、痛みが出る場所としては左背部から左腰部付近です。

膵臓の疾患や機能低下によって、その周囲の筋筋膜に痛みを発生させます。

このことを、内臓体壁反射や関連痛と呼びます。

ほとんどのケース(90%くらい)で、まずはみぞおち付近の腹痛から始まり、その後腰背部に激痛を発生させます。

膵臓の役割

膵臓は体内でどんな役割をになっているのでしょうか?

ここでは、膵臓の3つの役割について解説します。

まず、膵臓の役割として一番大きいのは、消化液の分泌です。

膵臓は体内の臓器としては唯一、糖質、脂質、タンパク質の3大栄養素を消化する酵素を分泌します。
(糖質(炭水化物)を分解するアミラーゼ、蛋白を分解するトリプシン、脂肪を分解するリパーゼ等)

例えば、「口腔内」の消化液なら、唾液が「糖質」の分解をすることは有名ですよね。「胃」なら、主にタンパク質を分解します。

そんな具合に、体内では各臓器や消化管で分泌される消化酵素によって役割を分担しています。

膵臓は膵液を十二指腸に分泌(外分泌)させ、3大栄養素すべての消化に関わります。

膵臓の2つ目の役割は、胃酸を中和することです。膵液はアルカリ性で、胃酸と混ざることで中和するということです。

胃酸を中和することで、十二指腸以下の小腸を守るという働きがあります。

膵臓の3つ目の役割としては、インスリンという血糖値を下げるホルモンを体内に分泌(内分泌)します。

血糖値を下げるホルモンはこのインスリンしか存在しないので、インスリンの分泌異常や感受性が下がると、血糖値が下がらず糖尿病になったりします。

膵炎と腰痛

膵臓が炎症を起こすことを、膵炎と呼びます。

症状が急激に出て、強い痛みを発生させるのが急性膵炎です。

そしてそれを繰り返して組織を慢性的に損傷させるのが、慢性膵炎です。

膵臓に炎症が起きた時に腰痛や背部痛が起きるということになります。

急性膵炎の原因は主に2つです。

1胆石

2アルコール

まずはこの2つについて考えていきましょう。

胆石が原因で起きる膵炎

胆石は「胆汁」に含まれるコレステロールなどの成分が胆のうの中で結晶化し、徐々に大きくなったものです。

そして胆汁は、肝臓で作られ「胆管」を通って、十二指腸へと分泌される消化液です。

実は胆のうがつながっている胆管と膵液が流れてくる膵管は、十二指腸に流れ出る直前で合流します。

胆石がこの管の中に詰まると胆汁だけでなく膵液の流れも止まり、消化酵素が膵臓の中で活性化されて急激に炎症をきたすことがあります。

胆石の原因は明らかになっていませんが、油っぽい食品の取り過ぎや過食、ストレスなどが関係していると言われています。

もちろんこの場合は胆石によって胆のう内に胆汁がたまり、胆道痛や黄疸を引き起こすこともあります。

アルコールが原因で起こる膵炎

アルコールの分解には膵臓は関わっていないような気がしますが、アルコールの過剰摂取によって膵臓には大きなダメージを与えてしまいます。

アルコールの過剰摂取が続くと、十二指腸に流れ出る前に膵液の消化酵素が膵臓内で活性化する場合があります。

すると膵液が膵臓そのものを溶かしてしまうため、急激な炎症が起こるのです。

膵液はいろんな酵素を持つ特別な消化液でしたよね?

その作用がまさか膵臓そのものに起こるなんて、なかなか恐ろしい状況です。

膵炎が原因となる腰痛

以上のことから、膵臓に炎症が起き、内臓体壁反射によって左背部から左腰部にかけて激しい痛みが出ます。

慢性的に膵臓に炎症が起きてしまっている腰痛の場合は、運動器(筋肉や骨格)のストレッチやマッサージだけでは、なかなか改善しません。

その場合はまず生活習慣や生活環境の見直しを考える必要があります。

また、膵臓に限ったことではありませんが、内臓は自律神経に直接支配されています。

なので、過度なストレスや不安の感情などは、自律神経の乱れを生じ、結果的に膵臓を疲弊させ、腰痛を引き起こす要因となります。

日頃からストレスの多い環境、思考、人間関係のある方は、要注意かもしれません。

それではまた次回をお楽しみに~。

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